哲学的日常報告

哲学的日常報告#24
冬-渇望

渇望

– タバコ –

 

冬は寒い

身体を温める

雪が積もれば

足行きは重くなる

 

重くなった足

凍りついた髪

風が吹けば

肌は切れるように

痛む

 

一部だけ暖かい

繋いだ手の内側

鼻まで巻いた

マフラー

靴下は2枚重ね

それでも足先は

冷たい

 

2時間歩いた

寒いこと

忘れていた

君との時間

 

学校から帰る

君の家は遠い

僕の家は徒歩5分

君の家は徒歩2時間

 

家まで送る

君が凍えないように

独りの帰り道

走って帰ったり

凍えないように

 

明日は大雪の予報

朝から雪かきだ

汗をかく

冬の朝空

白い息を吐く

 

冬が好き

雪が好き

透明な空気

吸い込んで

喉が寒い

 

冬は上手く息ができない

代わりに鼻炎が治る

鼻水も凍る

小さい頃の記憶

霜焼けした足の親指

ストーブで温める

 

冬は水が暖かい

空気の方が冷たいから

 

それでも冬が好き

夏もいいけど

 

冬のハグが好き

いつもより暖かいから

 

鼻まで巻いた

マフラー

少し降ろして

冬だけのキス

 

照れていること

気づかれないね

冬は寒くて

頬は赤いまま

 

繋いだ手も

凍ってしまって

くっついたらいいのに

そんなこと少しだけ

考えたりしてた

 

寒いねって言葉より

暖かい言葉を知らない

凍えないように

おしゃべりして

 

春が来るのを待ってる

だけどまだ冬のまま

冬のままが良いな

冬の星は鮮明に

空を埋め尽くす

 

冷たい空気が

喉に流れ込む

ゆっくり呼吸して

君との時間を

満喫させて

 

冬の空に向かって

吐いた息は

タバコみたいに

白く広がって

独りの世界を

包み込んだ

 

今日の話はこれでおしまい

北海道の冬は本当に厳しい世界です。

 

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