振り向きざま
– 落とす髪 –
振り向いて欲しい
そう思うときほど
自堕落な時間を過ごす
間違いに気づきながら
追いかけようとする
朝と夜のように
ほんの少しだけ
繋がっていて
それでいて
どうしても
追いつけない
朝と夜のように
どこが良いんだろう
悪いところはすぐ見つかる
何がダメだったんだろう
それもすぐ見つかる
光が影を作る
影のように黒い髪
表情の中に
具体性を探し
声色の奥に
信憑性を探す
疑わなくていい
かといって
信じられるかは別
振り向いた余韻
影と共に動く髪
正面を向いているのに
地面を見つめている
君の歴史と
僕の歴史が
食い違うこと
いつか交わる
未来を待っている
今日の話はこれでおしまい
知っていること、それだけじゃ知識にはならない
知識と思考が交わる先に、一つの答えを探す